超福祉スポーツ共創プロジェクトレポート
超人スポーツ協会は、人々の意識の壁を更に超えるべく、まずはNPO法人ピープルデザイン研究所の主催する、渋谷という街全体を舞台に、従来の福祉の枠を超えたアイデアやデザイン、テクノロジーで超えていく一週間、”2020年、渋谷。超福祉の日常を体験しよう展”への出展を目標として、未来へ続く、誰もが等しく楽しめる新たな超福祉スポーツ開発の場を作りました。
10月2日に開催されたトークセッションでは、グラフィックデザイナーのライラ・カシム氏、渋谷区障害者福祉課より原信吉課長、超人スポーツ協会より稲見昌彦・中村伊知哉両共同代表によるトークセッションと、参加者35名によるアイデアソンが開催されました。
トークセッションでは、ライラ氏より、“障がいがある“、という決めつけで当事者本人がやりたいことを考えないことが多く、キックボクシングを行う自身の写真を例に、00だからできない、という先入観に対する指摘や、稲見昌彦より、”障がいを超える“、という考え方に限界があり、壁があるならすり抜ける事もできるし、壁の端まで進めば超えずに済むこともできるなど、考え方の変化が、多様性に対して強い効果を持つ可能性などが話し合われました。
アイデアソンでは、高校生、建設会社勤務、市役所所員、フリーランスクリエイター、デザイナー、大学院生等多岐にわたる参加者が主体となって、30分という限定的な時間の中で300を超えるアイデアが生まれました。こうしてできたアイデアを「やる気の壁」「他人の壁」「都市の壁」「身体の壁」「認識の壁」の5チームに分類し、後日行われたハッカソンに活動が引き継がれました。
10月15日に開催されたハッカソンでは、12名の多様な超人スポーツクリエイターの皆さまとともに、アイデアソン成果をベースとした競技開発を行いました。
クリエイターが主体となり、新たな競技を生み出したハッカソンでは、NPO法人ピープルデザイン研究所より須藤シンジ代表理事、渋谷区障害者福祉課より原信吉課長、超人スポーツ協会からは稲見昌彦共同代表が参加し、生まれた競技を対象に幅広い知見からフィードバック等の提案もなされました。
①スーパーマンになって競技を行うスポーツ(SKYHIGH)(後のGravity 0)
②競技の度にランダムなルールが規定される人間将棋(超人将棋)(後のGoonBall)
③脈拍を用いたレース競技(心拍トコトコレース)
の3競技が生まれ、これら競技が11月に開催された超福祉展の場で皆さまにお披露目されました。
本事業は、NPO法人ピープルデザイン研究所様, FabCafeMTRL様, 慶應義塾大学大学大学院メディアデザイン研究科様, みずほ銀行様, みずほ情報総研様, スポーツ庁様のご協力を受け、平成29年度スポーツ庁委託事業「スポーツ人口拡大に向けた官民連携プロジェクト・新たなスポーツの開発」の一環として実施いたしました。